釣りの初心者からベテランまで、堤防で釣りをする方は多いと思います。アクセスが楽で釣りの初心者の方にとっては良い練習の場となりますからね。
堤防は見た感じどこも同じでポイントが分かりにくいですが、堤防の形状と特徴を理解しておくことが大切です。
そうすると海底の状況や魚の集まりやすいポイントがある程度把握できるので、短時間で釣果につなげる事が出来ます。
今回は代表的な堤防の種類をいくつか紹介し、それぞれの特徴や魚の付くポイントなどを解説していきます。
●代表的な堤防の構造をしる
●堤防から海底につながるポイントがわかる
●堤防の潮流について
●水深の把握方法
堤防の先端や角は好ポイント
堤防に行くと先端が空いていたらラッキー!と思いますよね。それは何故でしょうか?
一般的には先端は潮通しが良いポイントになります。また、堤防の角も流れが交わりやすい場所で、好ポイントとなります。
では、先端や角の場所を確保できないと魚は釣れにくいのでしょうか?いえ、そんな事はありません。
自分の釣り場の状況をしっかりと把握して釣り方を組み立てていけば、先端以外でもしっかりと釣果を得る事が出来ますよ。
堤防の形とグレやチヌがいる場所
釣りはただやみくもにコマセを撒いて仕掛けを投入するだけでは、非効率で釣果に結びるける事が難しいです。
また、釣りの楽しみの一つが見えない海中の様子を想像し、どうすれば魚が釣れるかを試していく事にあると思います。
組み立てが上手くいくと魚が釣れる。その魚は「釣れた」魚ではなく「釣った!」魚になる。釣りの醍醐味ですよね。
組み立てを行うには、情報収集する力と状況を読み取る力が必要となります。堤防釣りではその形からある程度海中の構造が予測出来ます。それがわかると海中の様子が分かり魚の付く場所などが推測できるのです。
まずは基本的な4タイプの堤防の構造をご紹介します。「傾斜堤」「直立堤」「混成堤」「消波ブロック被覆堤」の4つに分類できますので、よく行く堤防がどれに当てはまるか確認してみて下さい。
●良く行く堤防の種類を知る
●海中の構造をイメージする
●海底の変化に魚が付く
この情報を頼りに、海底の状況をイメージして狙ってみて下さい。
傾斜提
傾斜堤は石や消波ブロック等を積み上げて台形状に成型します。歴史的に最も古いタイプの防波堤で比較的水深が浅く波の影響が少ない湾内に多い。
直立提
直立提は、コンクリートのブロックやケーソンなどを使い、海底から海面上までほとんど垂直につくる防波堤です。小磯帯の漁港に多い。
混成提
傾斜堤を基礎にして、その上部に直立提を設置したのが混成堤です。傾斜提と直立提の複合的な構造で、現在では主流になる防波堤で中規模の堤防や離岸堤で多く水深も上記の堤防より比較的深い。
消波ブロック被覆提
さらに直立堤や混成堤の外洋側を、消波ブロック(テトラポット)で被覆したものが消波ブロック被覆堤と呼ばれます。被覆石の角や被覆石と海底の境目は特に魚の集まりやすいポイントとなります。
堤防の潮流を知れば魚の動きが見えてくる
海には流れがあり、一方向ではなく時間と共に変化していきます。仕掛けを投入して流したり、コマセを投入する場合この流れを確認する事が必要です。
堤防での潮の流れは大まかに左右への潮流と当て潮があります。左右の流れの場合は潮に乗せて糸を出してやれば仕掛けも自然と流れていきます。釣りをするにも難しさはそれ程ないと思います。
そして、外洋に面した堤防では意外と当て潮が多いのではないでしょうか。沖へ投入した仕掛けがドンドン自分へ向かって戻ってきます。
戻ってきた分の糸を巻き取り管理しなければならないので面倒だし難しいです。
しかし、この当て潮は堤防釣りでは釣果を得やすいです。何故ならポイントが手前に出来るうえ絞りやすいからです。
●ポイントが直前に絞られる
●遠投する必要がない
●左右に流れていかない
当て潮は堤防付近で潜り込み潮目を発生させます。この潮目の下にコマセが引き込まれ溜まります。すると魚も自然と集まります。
よって、仕掛けを遠投をする必要がなくチョイ投げや竿下がポイントとなります。左右の流れと違い手前に戻ってきますから、お隣の釣り人を気にせず釣りが出来るのも良いですね。
水深と地形を把握する
釣り場では水深を釣りはじめに確認します。確認する事により仕掛けを海底からどの位置で流しているかを立体的に把握が出来ます。
そして魚の反応があるのは底か、それより少し上かなど正確な情報を得る事が出来ます。
●ウキの負荷より重いオモリを付け投入します
●ウキが沈んだら棚を深くしていく
●ウキが沈まなくなったところが底です
これを繰り返し水深を把握します。適合オモリ+1号オモリを付けてやると手返しが速いので楽です。
この作業を竿下、10m沖、15m沖と試します。そうすると、海底の傾斜が把握できますよね。上記でご紹介した堤防の基礎部分の傾斜部の深さが分かります。
活用の仕方として、潮が左右の流れの場合は15mの底ギリギリの水深で仕掛けを流してもも問題ありません。
しかし、当て潮になった場合は仕掛けが根掛します。潮目が5m付近にあればそこの水深に合わせて仕掛けを投入する訳です。
また、水深の確認は左右方向も行っておきましょう。もし左右差があればそこに何かの海底変化がある証拠です。そのような場所には魚が付く可能性が大きいですよね。
まとめ
いかがだったでしょうか。魚は海底の変化を好みます。堤防の種類、水以深、潮の流れを把握しておけば、見えない海中を立体的に想像できますから、攻めの釣りができますよね。そうして釣りを行う事が出来れば釣果に結び付くでしょうし、確実にレベルアップが出来ます。