堤防から簡単な仕掛けで中~大アジ釣りが楽しめる釣り方があるのを知っていますか?そう、それがアジの投げサビキ釣りです。
ファミリーフィッシングなどの堤防きわのサビキ釣りで、アジを釣った人も多いはず。しかし残念ながら、小アジがメインとなってしまいます。
実は憧れの中~大アジは堤防からちょっと沖にいるんですよ!同じ堤防に行くならこれを狙わない手はないですよね。
中~大アジを狙うためにこの記事で紹介する内容はコレ。
・投げサビキ釣りの用意する道具
・投げサビキ釣りの仕掛けの作り方
・堤防のポイントの選定方法
・投げサビキの釣り方
沢山釣れた時の干物の作り方を掲載しますので、最後までご覧下さい!
■この記事を書いた人
●海、川、湖と30年以上いろいろな釣りを経験
●現在は3~4回/月の釣行をしています
●釣りのステップアップ情報を発信しています
●Youtubeもよろしく!
投げサビキ(飛ばしサビキ)で沖の良型アジを狙い撃て!
堤防際のサビキ釣りでもアジは釣れますがサイズは小アジ中心になってしまいます。どうすれば中~大アジを釣る事が出来るのでしょうか?
●仕掛けを沖へ遠投する
●長めの磯竿を使う
●市販のサビキ仕掛けを使う
答えは簡単、仕掛けを少し沖に投入してやればいいのです。このサイズになると警戒心も強くなり岸際には寄らなくなります。
だからと言って、ものすごい遠投が必要な訳ではありません。少し長めの竿を使って少し遠投すればいいだけです。
仕掛けはシンプルで、プラカゴに市販のサビキ仕掛けを連結しオモリを付けるだけ。
この釣り方で大きいアジを狙って投げサビキ釣りに挑戦してみよう!
投げサビキの仕掛け例
オモリが重い方が遠くへ飛ぶと思うでしょう。しかし、それ程遠投は必要ないので6~8号で充分です。
これより重いオモリはキャスティング時に腕力が必要となり、慣れない人は疲れてしまいます。
釣り方の海中イメージ
作業的に仕掛けを投入するのではなく、キャスト毎に海中を意識しよう。
・どれくらいの層に仕掛けがあるか?
・コマセがどのように流れているか?
アジが釣れた時のイメージを繰り返し再現する事で、釣果を上げる事が出来るようになります。
投げサビキ釣りの道具
投げサビキ釣りはサビキ仕掛けを遠投して沖を狙う釣法。プラカゴから放出された撒き餌に魚が集まり、サビキにアジが食いつき釣れる仕組みです。
非常にシンプルな釣り方なのですが、それに適した竿や仕掛けによって釣果が大きく変わります。
ここからは各道具について解説します。
竿
磯竿の遠投用3号がおすすめ。長さは5.3m程ありますが長い竿の扱いに慣れていない方や、人の多い釣り公園などの使用が多い場合は4.5mの竿が便利です。
4.5mだと取り回しがよく使いやすいのです。
■ダイワ/リーガル3-45遠投。
破損しにくく高感度なチューブラー穂先を採用。チューブラー穂先は中空構造になっており、張りがあるので投げサビキ釣りでは穂先が垂れ過ぎず、扱いやすい竿です。
長さが4.5mと取り回しが良く、人の多い堤防や竿の扱いに慣れていない釣り人には最適な長さです。
全長:4.45m 自重:220g 錘負荷5~10号
▼竿についてもっと詳しく知りたい人はこちらの解説をご覧ください。
スピニングリール
スピニングリールの3000~4000番に道糸はナイロン4号を巻いて使用するのがバランスがよいです。ちょっと遠投するだけの釣りなので高価なリールは必要ありません。
しかし快適な釣りをしたいのであれば、すぐに壊れてしまうような安価なタイプではなく基本性能を備えたリールが安心です。
■ダイワ/クレストLT4000-CXH
魅力はコスパの高さ!この価格でこの巻き心地はビックリします。投げサビキ釣りで仕掛けを回収する時も非常にスムーズでストレスがない。
最適な糸巻き量で、オン/オフストッパーのような不要な機能を排除しているから、シンプルに使いやすいリールです。
▼スピニングリールについて詳しく知りたい人はこちらをチェックしてください。
プラカゴ
堤防際のサビキ釣りではカゴタイプの物を使いますが、投げサビキ釣りではプラカゴが使いやすいです。
プラカゴはサビキ仕掛けの上部に取り付けるので上カゴと呼ばれる。これには様々なメリットがあるんです。
●コマセの放出量を調整できる
●棚に届くまでコマセが出にくい
●サビキの上からコマセを撒くことが出来る
プラカゴはいろいろな種類がありますが、こちのLサイズを選択しておけば間違いありません。
プラカゴについてより詳しい使い方はこちらを参考にして下さい。
>>「アジの投げサビキ釣りは上に付けるプラカゴが最適でよく釣れる!」
ウキ
ウキは遠投用の6~8号を使用します。遠投用のウキにはたくさん種類がありますが、ほとんどの釣具屋さんで購入が可能な釣研のウキをおすすめします。
このウキは視認性が良く使いやすいです。壊れる事もあるので予備を1つ用意して下さい。
遠投ウキの詳しい選定方法や使いやすく改造する方法はこちらをチェックしてください。
>>「アジの投げサビキ釣りで使いやすいウキと遠投のちょっとしたコツ
■オモリ
ナス型のオモリを使います。ウキの負荷に合わせて6~8号を用意しておけばOKです。
■ウキ止め糸
すごく地味な道具ですが、釣果を上げるにはメチャ重要なアイテム!ウキの移動を止める役割をする糸です。
ウキ止め糸の位置により仕掛けの棚が決まるので重要な役割をしている。
●キャスト時のトラブルが少ない
●棚を効率的に攻める事が出来る
ゴムタイプの場合、キャスト時にガイドに引っかかってしまうことがあります。その点、糸タイプだとそのようなトラブルはありません。
また、このウキ止め糸の使い方ひとつで、棚を効率的に攻める事が出来るんです!
その方法はここにまとめていますので、是非読んでください。釣果に差が出ますよ!
>>「以外と知らないウキ止めの使い方と効率的な設定方法について」
■ウキ回りの道具
ウキスナップ、シモリ玉、ウキストッパーが必要となります。ウキスナップはウキと道糸の接続に必要。道糸を通すリングの部材は樹脂製より金属製の方が耐久性がありおすすめ。
シモリ玉は道糸の号数に合わせてチョイスしてね。パッケージに「〇号~□号用」と記載あります。ウキ止めストッパーは棒ウキ用の大きめの物がずれないから使いやすいです。
投げサビキの仕掛け
市販のサビキ仕掛けを使います。アジのサイズによって針の大きさを選定しよう。
15~20㎝のサイズなら6号、それ以上の大きさのアジなら8号が適合します。
種類については、釣り場の近くの釣具屋さんに相談し実績のあるものを選定しよう。ポイントによってアタリ仕掛けが変わることがあります!
どれを選べばいいか迷っているなら、万能タイプのこれをおすすめします!カラーはナチュラルで対応力が高い。針は7号だと中アジサイズ全般に適合します。
コマセのオキアミについて
コマセに使用するオキアミは、常温タイプと冷蔵タイプがあります。常温タイプはすぐに使えて手を汚さないので初心者さんやお子さんにも使いやすいです。しかし少しお値段高め。
冷凍タイプは釣具屋さんで半解凍のものが売られています。半解凍とは冷凍庫から出して溶かし始めている物のことです。
仕掛けを作る前に水汲みバッカンにビニール袋ごと入れておきましょう。そうすると釣りはじめにはちょうどいい具合に溶けています。
これをザルに入れて使用します。溶けたときの水分が下に抜けて使いやすい状態になります。
クーラーボックス
大切な獲物を鮮度よく持ち帰る為に必須です。飲料を入れて冷やしたり、座って釣りをするにも使えるアイテム。
クーラーボックスを選定するポイントは、魚の大きさに合わせたサイズと容量です。
アジ釣りなら12L~16Lが使いやすい大きさとなります。
おすすめしたいクーラーボックスはこれ。>>シマノ/フィクセル ベイシス 12L
軽量でコンパクトですが、内寸法の幅が312ミリあるから、尺アジが釣れても収納が出来ます。
1万円程しますが、クーラーボックスはめったに買い替えない道具です。安くて保冷力の弱い物を買わないで、しっかりとした作りの釣り具メーカー品を選定しよう。
▼クーラーボックスについて詳しく知りたい人はこちらをチェック!
その他小物
ザル、ハサミ、水汲みバケツ、スプーンは必需品。ザルとボウルは冷凍アミの入れ物として使います。アミが溶けて汁が出たら捨てます。
ハサミは釣れたアジのエラを切り血抜きするのに役立ちます。大きめのハサミは冷凍アミを粉砕することもできて一石二鳥。
スプーンはプラカゴにアミを入れるための物。細い物が使いやすいぞ!
この魚ハサミがあると非常に便利です。しっかりと魚を掴めるので針が外しやすい。
投げサビキの釣り方
道具がそろったら早速釣りに行こう!投げサビキ釣りの手順はこのようになっています。
①ポイントを選定し道具を配置する
②仕掛けをセットする
③仕掛けを投入する
たったのこれだけです。投げサビキ釣りは釣り方が簡単なのが特徴。
しかし、より釣果を上げるにはコツが必要なんです。
ポイントを見つけて道具を配置する
釣り座は手返し良く出来るように整理整頓しておこう。水汲みバッカンのロープなどは引っかかると危ないのでまとめておきましょう。
よく釣る人は決まって道具類をコンパクトにまとめていますよ。
冷凍アミの場合は水汲みバケツに入れて解凍する
バケツやバッカンに海水を入れ、そこへアミをビニール袋に入ったまま投入して解凍します。解凍できるまでに時間がかかるので、仕掛けをセットする前に投入しておこう。
その点、常温保存のアミの場合はこの作業が不要なので便利です。
解凍したアミをザルに移す
アミをザルに移します。このとき完全に解凍していない半解凍状態が扱いやすい。しかし、完全に解凍されていても問題はありません。
解凍しきれず硬いままでしたら、ハサミなどを使って大まかに砕きます。汁がボウルに溜まったら捨てましょう。
竿に仕掛けをセットする
道糸を竿に通し、ウキ→プラカゴ→サビキ仕掛けの順にセットしていきます。プラカゴやサビキ仕掛けは上下を間違えないでね。
サビキ仕掛けの上下は、仕掛けに書いてあるから注意してセットしよう。動画も参考にして下さい。
アミをプラカゴに8分目入れる
詰めすぎると出が悪くなるので注意!穴の大きさでアミの放出量を調整して、アジをコントロールしよう。
仕掛けを投入する
仕掛けを周りの人に引っ掛けては大変です!キャストの前に後方確認をしてから投入しよう。
●周囲の安全確認
●着水しウキが立ったら1回しゃくる
●3~5分経ったら回収する
ウキが立ったら1回しゃくる
投入しウキが立ったら仕掛けがなじんだ証拠なので大きく竿を1回しゃくる。するとプラカゴからアミが放出され魚が寄ってくるぞ。
3~5分仕掛けを流す
3~5分流して反応が無ければ回収し仕掛けを投入しなおします。これくらい時間が経つとカゴの中のコマセが無くなっているでしょう。
コマセがカゴに入っていない状態では撒き餌が効きませんから、こまめに仕掛けを打ち直す事が大切です。
アタリがないときの対処法
仕掛けを投入してしっかりとコマセを効かせているのに、なかなかアタリが無い場合があります。
まずは周囲の釣り人を観察しよう。
周囲の全員も釣れていないのか?自分だけ釣れていないのか?
それぞれ対処方法が異なります。しっかりと状況を把握する事でアタリを掴むヒントが見えてきます。
まわりの釣り人の様子を観察する
まわりの方々も釣れていない場合は、まだアジの回遊が無いと予想されます。仕掛けを打ち返し撒き餌を効かせて回遊に備えましょう。
釣れないかといって撒き餌を投入しないのはいけません。餌の匂いでおびき寄せる釣りですから、粘り強く仕掛けの投入を繰り返そう。
まわりは釣れているのに自分だけ釣れない場合
これは非常にあせりますよね。
要因は2つ考えられます。棚が合っていないかサビキ仕掛けの反応が悪いかです。
●棚があっていないの対処方法
アジの遊泳層から仕掛けが外れている可能性がある。釣れている人に聞いてみるなどして棚を調整しよう。
●サビキ仕掛けの反応が悪い
サビキには多くの種類があり、そのポイントに強い仕掛けが存在します。釣行前にポイント付近の釣具屋さんで情報を入手したり、釣れいている人に「どんなサビキを使っているのか教えて下さい!」と聞いてみよう。
アジの遊泳層はコロコロ変わる
アジを効率よく釣るには、遊泳層に合わせた棚のセッティングがすごく重要です。
しかし、どの層に仕掛けがあるのか把握するのは難しいですよね。 その把握方法をお伝えします。
釣りはじめは仕掛けが底ベタ(底スレスレの事)から始めるのです。確認の仕方は簡単で、仕掛けの棚を棚をドンドン深くしていき、ウキが立たなくなったところが底ベタです。
50cm程ウキ止めを上げることにより根掛を防ぐことが出来ます。
その後は状況に応じて徐々に棚を上げていきますが、この作業を効率よくこなすための方法はこちらをご覧ください。
>>「以外と知らないウキ止めの使い方と効率的な設定方法について」
アジがドンドン釣れている時の対処方法
アジが自分のポイントから回遊し離れていかないようにする必要があります。その方法は2つ!
●とにかく手返し良く仕掛けを投入する。
●プラカゴの穴を狭めにしラパラとコマセを放出させる
手返しをよすればそれだけ仕掛けの投入回数が増えるので、アジをより多く釣るチャンスが増える訳です。マッハで作業をしてドンドン投入しよう!
また、アジが寄っている時はプラカゴの窓の隙間をせまくし、コマセをパラパラ出すことで足止めができるぞ。
釣れるポイントの探し方
アジのポイントは潮通しの良い深場になります。ですから堤防など足元から深い場所は期待ができます。
アジの釣れるポイントはある程度限られるので、近くの釣具店などで情報を収集すると間違いがないでしょう。
堤防に到着して、さてどこに釣り座をもうけようか・・・?
一般的には潮通しの良い先端が人気ポイント。しかし大抵先客がいるので入ることが出来ないでしょう。
こんなときは他のポイントの様子を伺い、釣れている方の横に声をかけて入れてもらうと良いです。気持ちよく釣りをするためにも、挨拶は忘れずに!
釣れるポイントの要素を上げておくので参考にしてほしい。
■堤防周辺のポイント
障害物や海底に変化のあるポイント。回りより深い所や潮目などが有望ポイントになります。
アジ釣りは釣れている場所に行くこと!
アジは初夏から秋にかけての高水温期に堤防付近へ回遊する事が多いです。場所によっては冬場でも堤防から釣れます。
日中でも釣れますが、ポイントが沖になり釣りにくいでしょう。朝夕のマヅメ時になると堤防や岸に近づいてくるから狙いやすくなります。
アジは回遊魚なので、そのポイントに回遊してるかが重要。ですから最新の釣果情報を入手する必要があります。アジが堤防に寄りついていないと、どう頑張っても釣れないのです。
釣行を予定しているエリアの釣具店に電話確認をしたり、HPの釣果情報を集める必要があります。
アジが寄りやすい堤防はありますが、ずっと釣れ続くことは稀です。ある程度釣果が聞かれた後はパタリと止んでしまうことが多いです。
釣ったアジのキープ方法
鮮度よく持ち帰る為にはしっかりと冷やす事が必要です。潮氷にアジをすぐに投入すれば、活き締めができて作業効率もアップです。
そのためには多めの氷を用意して釣りはじめ前にクーラーに海水を入れ充分冷やしておきましょう。
大型のアジは刺身にできますから血抜きをしておくと食べやすいです。釣ったらすぐにエラをハサミで切り海水に漬けておこう。
こうすると血が抜けますので5分ほどしたらクーラーボックスに入れます。
アジの調理方法
アジはどんな食べ方をしても美味しいですよね!ただ、沢山釣れた時は食べきれない。こんな時は干物にする事をおすすめします。すごく簡単に作れますよ!
出来上がったら冷凍保存できるので、食べたいときに焼けばすぐにおかずになる!
●塩
●魚干し網→100均で購入可能
アジを開きにする。背開きでも腹開きでもどちらでもOK。あとは5%食塩水に2時間ほど浸すだけ!
塩分の濃度と浸す時間はお好みですから、これを基準にいろいろとためしてみるのも面白いですよ!
あとは魚干し網で一晩干すだけです。表面がネバっとするくらいに乾燥したら完成!冷凍庫に入れておけば保存食になるから、いつでも好きな時に食べられます。
まとめ
この記事ではこれからアジの投げサビキを始める方へ向けて、道具・仕掛け・釣り場選定・釣り方について詳しく解説してきました。
やった事のない釣りをするのは少し勇気がいると思います。しかしこの記事をご覧になった方には挑戦してほしいです!
私も最初は釣り方がよくわからず、ドキドキしながら見よう見真似で始めたのです。その時によくわからないな、と感じたことをこの記事には含めています。
投げサビキ釣りを始めた時は戸惑いもありましたが、狙いである20㎝以上のアジが沢山釣れて嬉しかったです。
中には30㎝を越すアジも混じり、こんな簡単な仕掛けで堤防から少し投げるだけで釣れるんだ!と驚いたのを覚えています。30㎝超えると今でも嬉しい!
これだけ釣れると家族に喜ばれるし、釣りに行く事も歓迎してくれるでしょうから一石二鳥ですよね。
簡単に釣れて食べて美味しいアジをゲットできる投げサビキ釣り、是非あなたもチャレンジして下さい!